今回は社内研修旅行で訪れた奈良県の東大寺についてお話します♪
東大寺といえば奈良の大仏が有名ですが、私たち建築に携わる者にとっては、建物そのものにも見どころがたくさんありました。

まず一番最初に目にしたのは正門である南大門です。
天平創建時の門は平安時代に大風で倒れ、現在の門は鎌倉時代、東大寺を復興した重源上人が新たに宋様式を採り入れました。それが大仏様と呼ばれる建築様式です。

特に印象的だったのは、構造部材を隠さず見せる力強さでした。
柱を横切る太い貫や、天井を張らずに梁や垂木をそのまま見せる化粧屋根裏など、部材がそのまま建物の意匠となっており、構造美を感じられました。

軒下を見上げると、垂木の並びが隅だけ扇を開いたような形になっていることがわかります。
これは隅扇垂木と呼ばれるそうで、通常の垂木は等間隔で並びますが、大仏様では隅だけを放射状に広げて配置されています。
隅部の納まりを美しく見せるための工夫なのか、実際に見ると繊細で、巨大な建物でありながら細部まで丁寧につくられていることがよく分かりました。
そして大仏様の特徴の一つが挿肘木です。
通常の和風建築では、柱の上に複雑に斗きょうを組み上げて屋根を支えますが、大仏様では、肘木を柱に直接差し込み、その上で屋根荷重を受けています。巨大な屋根を支えているのがよく分かります。

そして本堂である大仏殿は、高さ約48m・幅57mで、世界最大級の木造建築物です。
奈良時代に創建されてから二度の兵火に遭い、現在の建物は江戸時代に公慶上人によって再建されました。
現在の大仏殿は創建時よりも間口が小さくなっていますが、それでも世界最大級の木造建築として圧倒的な存在感を放っていました。
また隅棟の軸を均等な45度からあえてずらす振り隅と呼ばれる技法が用いられていました。屋根をより重厚に見せたりするために伝統的な木造建築で用いられる手法だそうです。

大仏殿内部では、巨大な柱にも目を奪われました。
近くで見ると一本の丸太ではなく、周囲に板材を貼り付け、帯で締めて太くしていることが分かります。
実際に目の前に立つと、その大きさに思わず見上げてしまいます。
木造建築でありながら、これほどのスケールを実現していることに驚かされました。

東大寺は単に歴史的な建造物というだけでなく、焼失と再建を繰り返しながら受け継がれてきた技術や知恵が詰まっていました。
実際に現地を訪れることで、図面や写真だけでは分からないスケール感や職人技を体感することができました。
普段私たちが手掛ける住宅とは規模こそ異なりますが、「長く使い続けられる建物をつくる」という想いは共通しています。今回の研修で得た学びをこれからの家づくりにも活かし、地域に長く残る住まいづくりに取り組んでいきたいと思います。

奈良公園の鹿たちはとってもかわいく、奈良ならではの風景を楽しめました♪

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設計 サングレ 里穂
YUKi-NOiEの設計を担当しています。大好きなモノづくりの仕事に携われる喜びを忘れずに、日々、勉強と業務に励んでいます。よろしくお願いします。
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