loading

BLOG

家づくりのこと

拘りのキッチンを中心とした木の家リノベーション

最近はリノベーションのご相談をお受けすることが多くなってきたので、実際にリノベーションさせて頂いたお住いのことについてお話させて頂きたいと思います。

リノベーションとリフォームは何が違うの?というご質問をよく聞かれますが、言葉の意味としては同じです。ただ、私としては下記の通りに勝手に定義してお話しています。

・リフォーム ⇒ 部分的な間取りや設備、仕上げの変更をおこなうもの

・リノベーション ⇒ 耐震性能や断熱性能と言った表面的なものだけでなく、お住まいの根本的な性能に踏み込んだ改変をおこなうもの

 

今回ご紹介させていただくのは別府市内でリノベーションをさせていただいたご家族3人のためのお住まいです。

今回、行った工事の内容としては下記のとおりです。

・耐震改修

・断熱改修

・間取りの変更

・キッチンや洗面台は全て造作にて造り替え

・内装仕上げは全て撤去し、一新

・外装は木部と壁面の塗替えのみ

表面に見える仕上げや設備はもちろんですが、目に見えないお住まいの性能にかかわる部分も含めて全て一新しました。

◯最大のポイントは造作で作ったオリジナルキッチン。

プロの料理人でもあるご主人が最も拘ったのはリビングと一体となったキッチン空間。お店のようなカウンターのある対面キッチンを採用されました。元々あったキッチンから場所も形状も大きく位置を変更しております。

キッチン〈改修前〉
キッチン〈改修後〉

キッチン背面の壁とコンロは見た目を重視しました。コンロ台の建具には杉のツキ板貼りにしアクセントに「竿縁」を設けました。壁面は六角形のタイルを貼り間接照明を設けております。

キッチン内部の床を2段分レベルを下げて、手元が少し隠れるようにしたのもポイントの一つです。

◯LDKのメインの窓にはプロファイルウィンドウに取換え

元々は縁側があって少し暗い印象のリビングでしたが、アイランドプロファイル社のプロファイルウィンドウ(ヘーベシーベⅡ)に窓を取り換えることで印象を大きく変えました。

プロファイルウィンドウ詳しくはこちらをご覧ください ⇒ こちら

更に格子網戸を設けることで、外部からの視線をやんわりと遮れるようにしております。

LDK〈改修前〉
LDK〈改修後〉

◯建物の外装は大きく変えず、植栽とアプローチで印象を変える。

こちらのお住まいは屋根に銅板を使っていたり、天井裏を垂木を見せる仕上げを採用されていたりと元々が拘った外観となっていたため、あえて外装を大きく変更するような工事はお薦めしませんでした。しかしながら玄関扉やLDKの網戸を格子戸にし、主要な窓に木製格子を設けることで開口部に統一感を持たせました。

〈改修前〉
〈改修後〉

そしてお庭の方はいつもコラボさせて頂いているオリジナルボタニカさんに作って頂いて、外観の印象はかなり変わりました。やはり、建物と同じくらい植栽やアプローチの仕上げも重要だと改めて感じます。

オリジナルボタニカについて詳しくはこちらをご覧ください ⇒ こちら

◯壁の仕上げは「シラス漆喰」塗り。

内装の壁仕上げの大半には高千穂シラスの『白洲漆喰』を採用しております。漆喰に特殊なシラスを加え、より優れた消臭・調湿・空気清浄機能を実現した製品です。

白洲漆喰について詳しくはこちらをご覧ください ⇒ こちら

オーナー様のご要望で、シラスの性能は気に入っているが表情をも少し優しい雰囲気にされたいとのことだったので白洲漆喰をご提案させていただきました。

薩摩中霧島壁の場合、基本的に平滑に仕上げるということができないのでどうしても刷毛引きやスチロゴテ仕上げのような強い印象の仕上げになっていしまいます。その点この白洲漆喰は完全な押さえ仕上げはではありませんが、それに近い仕上げにすることができます。

◯既にあるものを活かす。

リノベーションの工事は内装を全てスケルトンにしてしまうことがほとんどなので、内部はほぼ新築と変わらない状態になります。しかしながら、元々あったお住まいの記憶を完全に無くしてしまうと、既にあるものを少しでも活かしたいというオーナー様がリノーベションをするという決断をされた時に持たれた想いに応えることができません。なので活かせるものは出来るだけ取り入れるように心がけております。

こちらは玄関にある既存の下足収納です。天板のみを変更し、建具や本体は綺麗に清掃しただけでそのまま使用しました。年月を経た木材の色は人工的に作り出すことはできません。これもまた木材の魅力の一つです。

〈改修前〉
〈改修後〉

下足収納の上部に設けられた障子も既存のものを活用しました。清掃して障子紙を貼り替えたのみです。ただ、周囲の仕上げや納まりが変わるだけで随分と印象が変わります。

◯まとめ

このように既にある建物を利用したリノベーション工事においても何を重要視するか、何を活かすかによって仕上がりは全く違ってきます。また、全てを一新するのではなくて元々あるものを取りれると新築の建物には無い味わいを空間にもたらすこともできます。

--------------------

設計 幸 康史

YUKi-NOiEの設計を担当しています。お客様のご希望はもちろん、建物の建つ敷地の特性を活かした住まいづくりを心がけております。

趣味はマラソン、自己ベストは2時間52分42秒です。

--------------------

YUKi-NOiE 施工事例はこちら

YUKi-NOiE イベント情報はこちら

YUKi-NOiE モデルハウス見学はこちら

YUKi-NOiE インスタグラムはこちら

YUKi-NOiE YouTubeチャンネルはこちら

YUKiのリノベ インスタグラムはこちら ← ※リノベーションに特化したアカウント作成しました。

pagetop