新築、リフォーム問わず、家づくりを考える際によく耳にする『造作キッチン』。
キッチンと言えば、一般的にはTOTOやPanasonicなどのメーカーが生産している「システムキッチン」をよく耳にします。
これに対して造作キッチンはキッチン本体を職人さんが一品生産で手作りし、天板にステンレスや人造大理石を貼って作られたものです。
今日はそれぞれにどんなメリット・デメリットがあるのか、また採用する際にはどういった点に注意しなければならないのかについてお話したいと思います。
■目 次
③造作キッチンの実例
●造作ならではの工夫を詰め込んだL型キッチン
●ダイニングテーブル一体型の大型キッチン
●ご主人がこだわったオンリーワンのキッチン
①システムキッチンのメリット・デメリット
●メリット
システムキッチンの場合、各メーカー毎にオリジナルの天板や仕上げ材が作られており、選べるバリエーションは非常に豊富です。
便利な水切りトレーやラック収納なんどのオプション機能も充実しております。
また、引出なども容易に脱却でき、掃除が簡単にできます。
実際に採用するに当たり、仕様を検討する際にも実物やサンプルを取り揃えたショールームにてじっくりと選ぶことができます。
●デメリット
ある程度規格が決まっているため、引出の奥行や幅には制限があります。
またL型やⅡ型、コの字型などの特殊な形状になるとスタンダードなI型と比較するとかなりコストが上がります。
設置できるコンロや食器洗浄機もある程度決まっており、場合によってはミーレやGAGGENAUなどのIHヒーターや食器洗浄機を設置できないことがあります。
数年毎に生産ラインが変わるため、部分的に故障した際にパーツの交換ができなくなってしまう場合があります。
●まとめ
・天板や仕上げ面材のバリエーションが豊富
・様々なオプションパーツが充実している。
・掃除がし易い
・規格ある程度決まっており、自由度は低い。
・L型やⅡ型などの特殊形状になるとコストが高くなる。
・設置できるIHクッキングヒーターや食器洗浄機に制限がある。
・年月が経つと部分的な修繕、パーツ交換ができなくなる。
②造作家具のメリット・デメリット
●メリット
造作キッチンの最大のメリットは自由度の高さです。
シンクの大きさや形状、引出しの深さや幅、キッチン全体のレイアウトを自由に選ぶことができます。
L型やⅡ型などの特殊なレイアウトを採用しても極端なコスト増加にならないのもメリットです。
その他の造作家具、木製建具と同じ素材で製作することが出来るため、インテリアの統一感が生まれます。
IHクッキングヒーターや食器洗浄機もほとんどのものが設置可能で、ここにこだわりたい方にはおススメです。
また、パーツの交換や部分的な修繕が容易にできるので、長い目で見るとシステムキッチンよりコストが抑えられることがあります。
●デメリット
仕上げ材、特に天板材はステンレス、人造大理石、無垢板くらいしかなく、システムキッチンと比較すると天板や仕上げ面材のバリエーションは限られております。
また、包丁差しや調味料ストックなどは備えられておりますが、その他のオプション部材のバリエーションは少ないです。
●まとめ
・全体レイアウトから細かな引出しの深さまで自由に作ることができる。
・IHクッキングヒーターや食器洗浄機などの設備はたいていのものは採用することができる。
・お部屋全体のインテリアの統一ができる。
・部分的なパーツ交換、修繕が容易。
・天板、仕上げ面材のバリエーションはシステムキッチンと比べて少ない。
・オプション部材のバリエーションは少ない。
③造作キッチンの実例
●造作ならではの工夫を詰め込んだL型キッチン
キッチン全体の形状としてはダイニングテーブルを中央に設け、これを囲むように壁付けにキッチンを設置しました。
キッチンの脇には家族共用のワークコーナーを設け、冷蔵庫の上はホットプレートなどを収納できるようにしています。
吊戸収納下には間接照明を仕込んで、作業灯にしております。シンク下にはゴミ箱を収納するためのカート収納を、壁面には調理器具をかけておくためのパイプラックを設けております。
天板はステンレス製ですが、通常の鏡面仕上げではなくバイブレーション仕上げという模様がついて傷が目立ちにくい仕上げにしました。
●キッチンがインテリアの主役に!ダイニングテーブル一体型の大型キッチン
ダイニングテーブルと一体となったアイランドキッチンと壁面全体を使った背面収納を一体的に作りました。
背面収納の作業スペースに間接照明を設け、そこだけダイニングテーブルと同じ素材にすることでインテリア上のアクセントにしています。
●ご主人がこだわったオンリーワンのキッチン
こちらのキッチンは料理が大好きなご主人のご要望で、シンクを背面にコンロを対面側に設けたⅡ型キッチンです。
収納される調理器具の種類やサイズ、ゴミ箱の形状まで全て事前に打ち合わせした上で、設計に組み込みました。
IHクッキンブヒーターはミーレ社製のワイド寸法の広いクッキングヒーターを、食器洗浄機にはASCO社製のワイド60cmタイプのものを採用しました。
またレンジフードは設けず、壁埋込式のキッチン換気扇スリムハイキⅡ(協立エアテック製)を設けました。
ミーレ クッキングヒーター ⇒ 詳しくはこちら
ASCO 食器洗浄機 ⇒ 詳しくはこちら
協立エアテック スリムハイキⅡ ⇒ 詳しくはこちら
間接照明を設けることで全体を明るく演出しました。
また、工夫の一つとして、キッチン脇にパントリーを設け、その中に冷蔵庫を収納することで表から目立たないようにしております。
④こんな方に『造作キッチン』はおススメ!
・お料理が好きで、キッチンを中心に住まいづくりを考えたい方
・LDKのインテリアに統一感を持たせたい方
・お気に入りの調理機器を自由に採用されたい方
・ゼロから作る家づくりに興味がある方
以上です。これからお住まいづくりをお考えの方は是非ご一考ください。
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設計担当 幸 康史
YUKi-NOiEの設計を担当しています。お客様のご希望はもちろん、建物の建つ敷地の特性を活かした住まいづくりを心がけております。趣味はマラソン、自己ベストは2時間52分42秒です。
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