造作家具とは、空間や部屋に合わせて職人さんが製作する家具のことです。
大きさ、形状、素材など、家族の人数やライフスタイルに合わせて作ることができます。
スペースを最大活用できるので、リノベーションをする際に取り入れたい!と思う方も少なくないのではないでしょうか。
今回はリフォーム・リノベーション時に検討したいオリジナルの造作家具を施工事例付きでご紹介していきます。
それでは今日はこの造作家具について解説していきたいと思います。
■目 次
①造作家具で造れるもの
まず最初に造作家具としてどういったものが製作可能かについてお話していきたいと思います。
・キッチン
天板とシンク部分のみをステンレス等で製作し、キッチン本体を造作家具として製作します。
L型やⅡ型、アイランド型など様々な形状で製作することができ、更にダイニングテーブルやカウンターを一体として作ることが可能なので、キッチンまわりのレイアウトのバリエーションが大幅に広がります。
・洗面台
造作家具で本体を製作し、そこにTOTOなどの洗面器や水栓を設置します。
設置場所の状況に合わせて様々な形状で製作することができます。
化粧鏡の背面を収納にするか、もしくは鏡とは別にニッチ収納を設けるかなどにより印象は全く変わってきます。
また、設置する洗面器で人気なのがTOTOの『病院用流し』(品番:SK106)です。
サイズが大きく、キッチンシンクなみの深さがあるので、つけ洗いや沐浴などにも利用できます。
しかもコストは割とリーズナブルです。
・本棚、カウンター、収納
ちょっとしスペースや空間を収納空間として有効活用でき、インテリアとしても非常に統一感がでます。
また、間接照明を取り込むと見た目も非常にすっきりとします。
・間仕切り収納
ライフスタイルの変化に合わせて一時的に間仕切りを設けたい場合などに有効です。
基本は固定せずにおくだけです。
扉付やオープン棚、カウンターやハンガーパイプを設けるなど収納としてのバリエーションは考えによって様々です。
・テレビ台
日々の生活の中でリビングには意外と物が集まります。
インテリアとしてではなく、収納空間確保の上でもテレビ台は重宝します。
引出付や引戸、開き戸などの組み合わせによりバリエーションは増えます。
・その他
他にも工夫次第で色々なものが作れます。
こちらは寝室内に設けたヘッドレストのように使えるカウンターです。
間接照明を仕込んで空間演出に活用したり、一部を化粧台として使用出来るようにちょっとした収納も設けております。
こちらは子供部屋とは別にお子様専用の勉強部屋を作られたいとのご要望にお応えして造ったものです。
2つの子ども部屋の間に天井付の小さな「こもり部屋」を造りました。
将来的にどちらのお部屋からも使用できるように両側に扉を設けております。
②造作家具のメリット
続いて造作家具のメリットについてお話させて頂きます。メリットとしては大きく分けて以下の4つ上げられます。
・規格外のサイズにも対応可能
基本的に設置スペースに合わせてゼロベースで設計し製作するため、どんなところでもデットスペース無く造りつけることが可能です。
特にリノベーションのように壁や柱の位置が変更できない場合には特に有効です。
・使い勝手やライフスタイルに合わせてフルオーダーメイド
持たれている書籍や洋服の数、キッチンでよく使う調味料など、住まい手さんによって様々です。
それにより、収納空間のサイズ、棚板の枚数、引出の深さなどは変わってきます。
細かなご要望をお伺いし、設計することによって本当に使い勝手の良い空間を作ることができます。
・お住まい全体のインテリアに統一感を
既製品の置き家具や収納棚を設置すると作り手の違いから、同じような色合いで統一したとしても微妙な違いが生まれてしまいます。
これに比べて、造付家具、木製建具に関しては同じ材料で全て製作することが出来るので、そんなちぐはぐな感じにはなりません。
・部分的な修繕、取替え可能
工場で大量生産される製品の場合、どうしても5~10年周期で一部のパーツや使用が変わってしまうため、修復が不可能になり、10年以上経ったものに関しては取替えを進められてしまいます。
しかし造作の場合は全てが手作りですので、傷んだ箇所のみを取り換える、補修するといったことが可能になります。
③造作家具の価格
・造作キッチン
⇒システムキッチンとほぼ同じ価格もしくは1割程度安くなります。
・洗面化粧台
⇒既製の洗面化粧台より2~3割程度高くなります。
・テレビ台
⇒2~3割程度高くなります。
上記はあくまでも目安程度にお考えください。
ひとえに既製品と言っても仕様や大きさにより価格はかなり変わってきます。
物によっては造作よりもはるかに高価になってしまう場合もございます。
ただ、フルオーダーと聞くととてつもない高級品と印象を持たれがちですが、そんなことはありません。
④造作家具を採用する際の注意点
・一度設置すると取外しが簡単にできない
造作家具の場合、多くの場合、壁や床に固定してしまうので、一度設置すると簡単には取外しができません。
・使用できる材料が限られている
基本的は無垢の木材とツキ板を使って作ります。化粧シート貼りなどの仕上げ材を使おうとするとかなり金額が割高になってしまいます。
・細かい加工ができない場合がある
一つ一つ職人によって手作りされますので、自動加工機を使用した特殊な加工と同じように加工するのは難しいです。
⑤まとめ
このように造作家具はゼロから設計し、手作りされるため規格品をそのまま設置することが難しいリフォームやリノベーション工事の場合にかなり効果的です、より良い暮らしを実現することに役立ってくれます。
しかしながら、簡単に取替えができるものでは無いので事前検討とコスト計算をしっかりと行うことが重要です。
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設計担当 幸 康史
YUKi-NOiEの設計を担当しています。お客様のご希望はもちろん、建物の建つ敷地の特性を活かした住まいづくりを心がけております。趣味はマラソン、自己ベストは2時間52分42秒です。
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