最近住宅業界で注目を集めているのが、高気密高断熱。
その中でも断熱材は重要なファクターを占めており、種類もいくつかあります。
・グラスウール
・セルロースファイバー
・硬質ウレタンフォーム など
今回は高気密高断熱と断熱材の関係について考えていきます。
まず高気密高断熱で指標とされる断熱等級について、等級が高いほど(最高7)住宅の内部から壁、屋根、窓などを通過して外部へ逃げる熱損失が低くなります(UA値が低くなる)。
よって簡単に高気密高断熱にするには、壁を分厚くして、窓を無くし、最低限の小さい入口を作ってしまえば、外部に熱が漏れることはなくなるということです。
山の中の洞窟や、地下空間が一年中温度変化しないのと同じです。
当然、洞窟や地下空間に住宅を建てるわけにはいかないので、現在流行りの断熱等級6を標準仕様にした家の多くは、ガラスを繊維状としたグラスウールを積層し、グラスウール内に空気の壁を作ることで、外と内の空気が交わりにくいようになっています。
グラスウール断熱材を使用した家のイメージとしては、ペアガラス(複層ガラス)に近いですね。
ペアガラスの場合は、ガラスとガラスの間にアルゴンガスなどを入れていますので、厳密には違いますが。
このような家の構造による一番のデメリットは、空気が家の中に滞留してしまうことです。
洞窟の中を想像してみてください。
埃っぽく、空気が澱んでいる感じがしませんか?
当然、現代の家づくりで空気が澱むような状況が発生しないよう第1種換気(機械を使って給排気を強制的に行う)で対策されているので、基本的には生活に支障なく暮らすことが出来ます。
但し注意点として、空気が澱まないよう家を設計するには十分な知識と経験が必要になるので、
家づくりの失敗談で見かけるものとして、
「換気が十分に機能しておらず、シックハウス症候群になってしまった」
という事例があります。
高気密高断熱住宅にするためには、家を密閉して機械換気するだけではダメです。
しっかりと空気の流れを計算して間取りを決めていかなければなりません。
家づくりで安易に安く済ませようとすると、このような落とし穴もあるので住宅会社選びは慎重に行いましょう。
2025年度も国から補助金が出ており、最大で160万円(断熱等級6以上、再エネ含む一次エネルギー削減率100%以上)が補助されます。
この家づくりは大雑把に言うと、
エコな家にして太陽光発電と蓄電池でエネルギーを賄う
といったイメージです。
エコな家にする為に、断熱性能を高めてエアコンの消費電力を抑えるのが補助金の目的の一つとなっています。
ここで、一つ疑問として高気密高断熱住宅と謳っていれば『良い家』なのか。
答えはノーです。
本当に『良い家』に必要なモノは『暖かい家』であり、『健康に暮らせる家』であることです。
そこで『健康に暮らせる家』の答えの一つとして、
断熱材 セルロースファイバー があります。
セルロースファイバーは古紙などを粉砕した木質繊維を原料としており、
特徴として湿気を吸収放出して適度な湿度に調整してくれるので、家自体が呼吸をすることになります。
特に冬は結露によるカビの繁殖が原因でシックハウス症候群になることもありますが、セルロースファイバーならそのリスクを低減してくれます。
特に木造住宅の場合は湿気の逃げ場が無いと構造材自体が腐ってしまう可能性もあるので、調湿性能を持った断熱材は家を長持ちさせる効果もあります。
さらに熱伝導率はグラスウールよりも低いため、外部からの温度も内部には伝わりにくいです。
またグラスウールを施工する場合は袋を敷き詰めるので、きちんと施工しないと気密性能が担保できないこともあります。
しかしセルロースファイバーは充填式となっているので、気密性が確保されやすいのも良い所です。
断熱材一つで家づくりが変わりますので、断熱材の性能を知ってから住宅会社を選んでみるのはいかがでしょうか。
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経営企画 阿部 誠史
YUKi-NOiEの経営企画、経理を担当しています。お客様に寄り添い、つながりを大切にしたお付き合いを心がけております。
趣味はマラソン、自己ベストは2時間47分58秒です。ロードバイク、トライアスロンに向けて挑戦中。
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