別府市は山々に囲まれた自然豊かな場所です。
そんな別府で家を建てる際は傾斜地となることも多くあります。
傾斜地は、平地と比較して開放的な眺めが得られるため、自然に親しむことができる上に、閉塞感を感じることなく暮らすことができます。
しかし、傾斜地は建築物を建てる上での課題が多く、正しい対応が必要です。今回は、傾斜地を活かした家づくりについて解説していきたいと思います。
■目 次
①傾斜地の利点
②傾斜地の課題
③傾斜地で建てる家の特徴
④知っておくべき法令等
⑤まとめ
①傾斜地の利点
傾斜地を活かした家づくりの最大の利点は、開放的な眺めです。
東を見れば別府湾、南を見れば高崎山が望め、まさに自然との一体感を味わうことができます。
また、傾斜地は風通しが良く、快適に過ごすことができます。
土地の販売価格についても平坦な土地と比較すると1~2割程安く購入することができます。
②傾斜地の課題
傾斜地の場合、平地とは異なり、均一な土地ではありません。
そのため、平地に建てるような費用や工期で建物を作ることはできず、多くの課題が存在します。
まず、傾斜地の場合、地盤の問題が生じやすいため、地盤改良工事が必要になることがあります。
しかし、地盤改良を行うことで、建物の基礎が安定し、地震に強い建物を作ることができます。
適切な地盤改良を行わずに建物を建てると、建物の基礎が沈下し、建物自体が傾いてしまうことがあります。
さらに、傾斜地では土地の勾配に合わせて家を作る必要があります。
これは、基礎の作り方や配管工事の施工方法、外壁材の取付方法、トイレや浴室の配置など、すべてにおいて考慮する必要があります。
地盤に応じた基礎の設計が必要になりますので、平地よりも基礎費用が高くなる傾向となります。
さらに、傾斜地では冬には積雪による地盤の沈下が起こりやすく、夏には豪雨により土砂災害の危険性も高まります。
そのため適切な地盤改良・基礎設計・防災対策を行い、家の構造や設備に耐久性を持たせる必要があります。
③傾斜地で建てる家の特徴
平地とは異なり、傾斜地は土地それぞれに特性があり、それに合わせた設計を行うことで特徴的な家を建てることができます。
傾斜地で建てる家の特徴としては、以下のようなものがあげられます。
●解放感
平地では、家の中に電気が灯ると外から見えやすく、カーテンやブラインドを閉めてプライバシーを守ることも多いですが、傾斜地の住宅は外から見られにくく、夜でもカーテンや窓を開けてオープンな生活を送ることも可能です。
また、目の前を遮る建築物がほとんどなく、自然採光で明るい家づくりができます。
●バルコニーやテラスの居心地
傾斜地の住宅では、バルコニーやテラスが設置されることが多く、景色を楽しむことができます。
また、バルコニーには日当たりが良く、風通しも良いため、洗濯物を干すためのスペースとしだけでなく、ウッドチェアやテーブルを設置してアウトドアリビングを楽しんだりもできます。
●ビルドインガレージなどの地下部分の活用
傾斜地の斜面を活かした家を建てるなら、自ずと地下部分ができるため、平地とは違った家づくりが可能です。
例えば、地下部分にはビルドインガレージや倉庫、またはホームシアターのような趣味部屋など、通常の生活動線には使用しない空間、部屋として活用することで、平屋のような利便性を持った2階建て住宅にすることもできます。
④知っておくべき法令等
傾斜地への対応が必要な点は、建物だけでなく、外構や基礎にも適用されます。土地、家を購入する際は、以下の点にも留意する必要があります。
1.崖条例(がけに近接する建物)
傾斜や敷地の高低差が大きな場合は、崖として扱われることがあります。
敷地が崖に該当すると、「崖条例」に合わせて擁壁を建てるなどの必要があります。
※崖とは・・・高さが2mを超え、かつ地表面が水平面に対し30度を超える角度をなす土地で硬岩盤(風化の著しいものをの除く)以外のもの
2.「急傾斜地崩壊危険区域」や「土砂災害特別警戒区域」などの災害リスク
具体的な場所については別府市等の自治体から交付されている「土砂災害ハザードマップ」をご覧ください。
「急傾斜地崩壊危険区域」や「土砂災害特別警戒区域」に該当するエリアは災害の危険性があり、建築にも下記のような制限が加わることもあります。
◇急傾斜地崩壊危険区域
崖崩れを誘発しないよう雨水、汚水の排水が崖面を流出したり、擁壁の裏側または崖に浸透しないように排水施設を設ける必要がある。
◇土砂災害特別警戒区域
建築物の構造が土砂災害を防止・軽減するための基準を満たすものになっているか確認を受ける必要がある(新築のみならず改築、増築も対象)。基準を満たす構造とは、崩壊土砂の衝撃を受ける高さ以下にある構造耐久力上主要な部分および外壁は、鉄筋コンクリート造の耐力壁とすること。
3.「盛土規制法」改正後に造成された土地かチェック
傾斜地に対して擁壁や盛土が造成された後の土地を購入する場合、「宅地造成及び特定盛土等規制法(通称:盛土規制法)」の改正後に造成された土地かチェックする必要があります。
盛土規制法とは、宅地造成によって崖崩れや土砂の流出などの災害を防ぐために制定された法律で、2006年に技術的基準の法改正が行われ、「必要な地下水排除工の設置」と「締め固めに係る工法の明確化」の内容が追加されています。
⑤まとめ
傾斜地を活かした家づくりは、周囲の風景や眺望をお住まいに取り込みやく、自然を感じながら生活できるお住まいを実現可能です。
また、地下部分も収納や趣味室などとして活用することで、平地に建てるお住まいと変わらない暮らし易さも実現可能です。
しかし、傾斜地では平地とは異なる構造と対応が必要となるため、専門知識と技術が必要です。
特に傾斜地での家づくりを考える際には、その地域での施工実績が豊富な会社に相談して、適切な対応を行うことが大切です。
経営企画 阿部
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