みなさんは大学進学や就職を機に一人暮らしをされたことはありますか?
一人暮らしの際は寮や賃貸1Rなどでは洋室の部屋がほとんどだと思います。
賃貸アパートでの洋室のフローリングは木目調ではありますが、多くはビニール製の素材を使ったフロアシートであり、注文住宅などで使用される無垢材(本物の木)はほとんどありません。
つまり、こういったアパートはほぼ全てが人口素材で作られた家(部屋)となっています。
もちろんメリットとしてはフローリングやフロアシートであれば、新築でなくてもシートさえ張り替えれば、傷一つない綺麗な仕上がりとなり、築年数が多少古くても気持ちよくアパートを利用することが出来ます。
しかし人口素材の種類は幅広く、化学物質が多量に含まれているものもある為、ある程度法規制はされているものの、健康被害のリスクも少なからず発生してしまう場合があります。
そこで、今回注目するのは日本の伝統的な空間である和室(畳のある部屋)です。
近年、日本の伝統文化の復活が盛り上がっており、和室を取り入れた家づくりが注目されています。
家を建てるなら和室も検討して頂きたいので、その和室の必要性とメリットデメリットについてお話しします。
■目 次
①和室(畳)の必要性について
②和室のメリット
③和室のデメリット
④まとめ
①和室(畳)の必要性について
和室は旧来の家づくりには必ずと言っていいほど存在しますが、この要因の一つに日本の気候が挙げられます。
高温多湿である日本は、夏は湿気により「じめっとした暑さ」になり、冬は乾燥し火事が起き易いという環境です。
これに対して和室は、夏場には涼しく、冬場には温かいという特性があります。
これは畳の素材である「い草」や「和紙」の高い吸湿・放湿性の効果により、夏場は湿気を吸収して「じめっと」感を減らし、冬場は湿気を放出して暖房効果を発揮します。
(畳のある部屋は湿度を40%程度に保つ効果があると言われています)
また畳は自然素材による効果で、人間に悪い影響を与える二酸化窒素やV O C(揮発性有機化合物)などを吸着して、部屋の空気をきれいにする力も持っています。
さらに畳は古くなれば、容易に表替えや交換ができるのもメリットの一つです。
しかしながら、和室は私たちの生活に密着していたものではあるものの、最近は分譲マンションや建売住宅などでのファミリー層向け住宅であっても、和室がないタイプも多く存在します。
②和室のメリット
1.落ち着きのある癒し空間を作り出すことができる
和室は、畳や土壁などに使われる自然由来の素材・建材は断熱性と保温性に優れ、夏は涼しく冬は暖かい特徴があります。
さらに畳の素材である「い草」の香りにはリラックス効果もあります。
また照明や調度品を取り入れることで、趣のある空間を作り出すことができます。
例えば某子供向け長寿アニメ番組などの和室では「掛け軸」や「花瓶」「大きな壺」が置かれ、他の部屋とは一線を画す空間演出がされています。
また、落ち着いた雰囲気を作り出すことで、瞑想やヨガなどのリラックスした時間を過ごすための居室としても使うことができます。
2.フレキシブルな使い方ができる
和室は、使い方に自由度がある空間であるため、生活スタイルに応じた変化に対して柔軟に対応できます。
寝室として利用すれば、敷布団の場合にフローリングと比べて、腰への負担が大きく緩和されます。
子供のプレイルームとして利用することも可能で、クッション性による怪我のリスク低減や防音性にも優れています。
さらにキッチン・リビングから目の届く範囲に和室を確保すると、遊ぶ子供を見守りながら、料理やアイロンがけなどの家事をしたりするのにも便利です。
客間として利用すれば、和風のお茶会を開くことも楽しむことができますし、ゲストルームとして宿泊して頂くことも可能です。
ゲストルームが洋室の場合はベッドを置いてしまうと、自由度が低下してしまうので使い勝手が悪いです。
座卓と座布団を置けば、リビングとしても使用できます。
つまり、家族の人数や事情に合わせて臨機応変に対応できることが魅力です。
3.伝統的な文化を伝えることができる
和室は、日本の伝統的な建築様式であるため、家の中に和室があることは、日本文化に立ち返る意味合いがあります。家族だけでなく、将来的には子孫にも「和室の良さ・魅力」を伝えることができます。
③和室のデメリット
1.メンテナンスが必要
和室の畳には、自然素材を使用することが多く、クッション性があります。しかし、畳には傷がつきやすく、汚れが落ちにくいというデメリットもあります。そのため、定期的なメンテナンスが必要になります。
2.ダニやカビが発生しやすい
ダニやカビは室内の温度20〜30℃、湿度70%前後の条件が続くような場合、発生や繁殖しやすいと言われています。
畳の表面は、保温性・保湿性の優れた場所であるため、カビやダニにとっても繁殖しやすい場所です。
また換気が十分に行われない住宅の場合は、ハウスダストによるシックハウス症候群の原因になることもあります。
ダニやカビを抑制するためには
①掃除機を掛けて、ダニの餌となる埃、塵、人のフケ等を除去する
②拭き掃除により、ダニの餌となる人の垢や皮脂、食べこぼし等の汚れを拭き取る
③適度な換気を行い、ダニが好む湿気の多い空気を排出する
等の対策が必要です。
3.家具を置きにくい
畳はへこみやすいため、重たいものを置くと畳が傷んでしまいます。
和室を勉強スペースや書斎にしたい場合、ローテーブルや学習机を置くことになりますが、その場合は家具を壁から離して設置する、へこみ跡が残りにくくするために側面全体に重量がのるものを選ぶ、等の方法で置き場所に気をつけなくてはいけません。
和室は大きくて重たいものを収納したり、保管したりする場所には向かないため、用途に多少制限がでます。そのため、どうやって使ったらいいのかが分からずデッドスペースになると考える人もいます。
④まとめ
和室は、日本の伝統的な建築様式であり、日本文化に根ざした場所です。
自然素材を使用したり、空間の自由度が高く、使用方法によっては心に「ゆとり」「やすらぎ」を与えてくれます。
最近ではモダンな和室が好まれており、LDKと一体にしたり、スキップフロアで遊び場にする、等の様々なデザインが可能です。
ただしデメリットとしては、メンテナンスや使用用途に制限があります。和室は日本の伝統的な建築様式であり、日本文化に根ざした場所です。
和室を取り入れた家づくりをする際には、メリットとデメリットを理解し、納得の行くものを築くり上げることが大切です。
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経営企画 阿部 誠史
YUKi-NOiEの経営企画、経理を担当しています。お客様に寄り添い、つながりを大切にしたお付き合いを心がけております。
趣味はマラソン、自己ベストは2時間47分58秒です。ロードバイク、トライアスロンに向けて挑戦中。
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