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家づくりのこと

1級建築士が創る、小さな平屋

最近は平屋に興味を持っている方々が増えてきています。

平屋にしたい方もそれぞれ状況が異なり、
・老後を見据えてバリアフリーな家
・田舎で土地が広く、わざわざ2階建てにしなくてもと良い
・すでに高齢で終の棲家として家は広くなくても良い
など、様々あります。

平屋建てのお住まいを望まれる方は年齢や性別問わず多いですが、最近では特にコンパクトで良いから平屋を建てたいという方が増えてきている気がします。

平屋の魅力と言えば、回遊性が確保しやすく、水回りやメインのお部屋への生活動線が短い、バリアフリー設計にすることができる、天井裏空間を活用して自由な空間設計ができる、などが挙げられます。

またコンパクト(面積は20~25坪程度)にすれば、坪単価が多少高くても全体の建築コストは抑えることが出来ます。

しかしながら、本当にそんなにコンパクトなお住まいで快適なのでしょうか?収納スペースは足りるのでしょうか??

いくつかの事例を見ながら、コンパクトな平屋を作る際のポイント注意点について確認していきたいと思います。

■目 次

事例①『ぐるぐる回れるコンパクトな平屋』

事例② 『土間のある家』

事例③『三角屋根の平屋』

事例④『スキップフロアのある家』

コンパクトな平屋を造るための注意点

 

事例①『ぐるぐる回れるコンパクトな平屋』

延床面積:19坪、世帯人数:2人

ご夫婦のための終の棲家です。もっとも特徴的なのは廊下がほぼ「0」で、建物の中心に置かれた収納空間を中心にLDK、2つの寝室、ウォークインクローゼット通り抜けながら回遊できるというところです。

ぐるぐる回れるコンパクトな平屋の外観写真 コンパクトな平屋のLDK

収納を中心に回遊できる動線 廊下のない間取り

廊下をほぼ「0」にすることで、2LDKを19坪にまとめることができ、LDKも17帖程の広さも確保できました。

周辺を高層の建物に囲まれているため、天窓を設けて採光を確保しているのもポイントです。

 

事例②『土間のある家』

延床面積:19坪、世帯人数:2人、ガレージ屋根付き

こちらのお住まいもご夫婦のための終の棲家です。自然豊かな環境の中で、ご趣味や家庭菜園を楽しみにながら暮らせるようにということを大切に作られたお住まいです。

外観としては汚れの付きづらいガルバリウム鋼板を中心として、いつも目に触れる土間や玄関の周辺にのみ板張りを用いました。

ガルバリウム鋼板貼りの平屋

間取りの特長としては、接客室や趣味室を兼ねた広い土間玄関とほぼワンルームとして使える空間構成です。

接客室を兼ねた広い玄関土間

平屋の屋根裏を活かした勾配天井リビング

LDKと寝室が隣接し、そこを扉で仕切るようにすることで、普段は開け放ってワンルーム状態に、必要に応じて閉じて見せなく出来るようにしております。

天井は屋根勾配に合わせた勾配天井にし、面積以上の解放感を持たせています。

こちらのお住まいについてはホームページ内の施工事例にてご紹介させて頂いてますので、是非そちらもご覧ください。

施工事例『土間のある平屋』 ⇒ こちら

 

事例③『三角屋根の平屋』

延床面積:27坪、世帯人数:3人

こちらは少し広めの27坪、ご夫婦とお子様のためのお住まいです。主寝室、ウォークインクローゼット、子ども室×2、客間の4LDKと部屋数多めの構成です。

天井が高く、開放的なLDKを中心に各部屋へアクセスする動線計画となっております。

天井高の高い平屋のリビング

おしゃれなカウンターキッチン

面積を抑えるための工夫として、ロフトや小屋裏部屋をベットや趣味室として活用しています。

趣味スペースとして活用する小屋裏部屋

リビングと小屋裏が繋がる小窓

施工事例『三角屋根の平屋』 ⇒ こちら

 

事例④『スキップフロアのある家』

延床面積:26.27坪、世帯人数:4人

こちらもご夫婦とお子様のためのお住まいです。事例①と同様に廊下を作らずに、ウッドデッキを囲むL字型のLDKとなっています。

ウッドデッキを囲むLDK

さらにリビング横にスキップフロアになった畳コーナーを設けており、子供の遊び場として活用されています。

スキップフロアの畳スペース

コンパクトな間取りでも、高低差のある土地を活用した床下収納(中に入って移動できるほどの高さを確保)とスキップフロアから登れる小屋裏部屋があります。

床下収納空間

小屋裏は通常の部屋より天井は低めですが、趣味スペースやちょっとした子どもの遊び場として活用するには十分です。秘密基地のようにこもっているようなワクワク感もあります。

スキップフロアから屋根裏部屋へ屋根裏部屋

ダイニングキッチンの奥には納戸もあるので、収納スペースも十分確保しています。

また床は基礎の土間コンクリートをそのまま床仕上げにして天井高を極力高く確保しており、中庭とウッドデッキも合わせて開放感があります。

施工事例『スキップフロアのある家』 ⇒ こちら

 

●コンパクトな平屋を造るための注意点

以上の事例やこれまでの経験から、コンパクトな平屋を造るには以下の点に注意が必要と思います。

・廊下はできるだけ作らない。

・LDKは勾配天井にして広さを演出。

・足りない収納空間はロフトや小屋裏部屋で確保する。

・部屋数を少なくして面積を抑える。

以上です。これからお住まいづくり、特に平屋建てをご検討の方は是非、参考にしていただけると幸いです。

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設計担当 幸 康史

YUKi-NOiEの設計を担当しています。お客様のご希望はもちろん、建物の建つ敷地の特性を活かした住まいづくりを心がけております。趣味はマラソン、自己ベストは2時間52分42秒です。

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