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日々のこと

墓参り、そして長崎建築巡り

毎年1回、母方の墓参りで長崎へ行ってます。今年は夏季休暇を利用して行って来ました。

母方の墓地は長崎県指定有形文化財「東海の墓」のある長崎市夫婦川町春徳寺後山墓地にあります。非常に狭くて急な坂道を登っていかなければなりません。

その分、長崎の街並みを一望することができます。また、一つ一つの墓地が広く、お盆の夕方になると花火をして遊んでいるところをよく見かけます。

こちらで言う墓地とは少しイメージが異なるかもしれません。

そしてせっかく長崎まで来たのだからということで、少しだけ建築巡りです。

◯長崎原爆死没者追悼平和祈念館

長崎原爆により亡くなられたすべての方々への追悼と平和祈念を行うために作られたもので、館内には死没者の指名を記載した名簿が納められた追悼空間、原爆被爆に関する手記や関連図書を閲覧できる遺影・手記閲覧室、交流ラウンジなどがあります。また、音声と映像で被爆者の証言を紹介したり、原爆被爆者に対する治療・研究活動や被爆医療関連施設などの情報も紹介しています。

設計は建築家の栗生 明 氏によるもので被爆者が求めた「水」を用いて追悼のための空間を如何にして作るかに注力した作品です。また、地上からは建物外観は見えず、水盤のみが見えているのも特徴的です。

◯日本二十六聖人記念館

豊臣秀吉のキリシタン禁教令により日本で初めてキリシタン26人が処刑されました。殉教の地である「西坂の丘」に1962年、日本二十六聖人列聖100年を記念して建立された資料館で、世界的に知られるカトリック教徒の公式巡礼地です。設計は今井兼次氏によるものです。あまり残された作品は多くありませんが、アントニ・ガウディやルドルフ・シュタイナーの建築に感銘を受け、合理的・機能的なモダニズム建築からは距離を置き、建築に職人の手の技を残す作品を造った方です。ここへはこれまでに数度訪れたことはありましたが、諸事情から内部を見学する機会がなく、この度、初めて内覧することができました。

展示物もさることながら、吹抜けを用いた空間構成や細部の装飾等は非常に見応えがあります。

◯唐寺「崇福寺」 「興福寺」

長崎には唐寺(とうでら)と呼ばれる建築物があります。日本在住の中国人(華僑)が自分たちの出身地別に建てた寺院のことで、「媽祖」と呼ばれる海の安全を守る神様が祀られているのが特徴です。

興福寺、福済寺、崇福寺の3つを称して「唐三か寺」と呼ばれています。今回は崇福寺と興福寺の2ケ所を訪れました。唐寺ならではの装飾や様式がまず目に入ります。

氷裂式組子の丸窓が非常に特徴的です。創建当時はここにガラスがはめ込まれていたとの事、非常に美しかったこことがわかります。

また、平面計画も特徴的です。日本の社寺建築ではあまり見ない本堂を囲うように作られた土間の回廊空間(※縁側とは異なる)があるのが非常に印象的でした。

建物を設計する上で、このような空間体験が最も大きい糧となります。これを糧に今後の設計に取組んでいきたいと思います。

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設計 幸 康史

YUKi-NOiEの設計を担当しています。お客様のご希望はもちろん、建物の建つ敷地の特性を活かした住まいづくりを心がけております。

趣味はマラソン、自己ベストは2時間52分42秒です。

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